では最後に初回プレイの感想をまとめます。
毎度お馴染みのように、この日記を書くまでは
全く他の情報を仕入れずに日記を書きました。
これを書いた後に、あちこちを見て回る時が
私はRPGプレイ作業の中で一番楽しいかもしれないw
自分の想像通りでも、想像と違っても。
どちらでも楽しいな。
・ストーリー
このゲームの中心はシステムなので、
物語はおまけ程度のものです。
しかしおまけだからと言って手は抜けない。
システムの邪魔をしない程度にシナリオを短くして、
それでいて短い中に綺麗に起承転結を詰め込む。
下手に長編シナリオを作るよりも、
こっちの方がある意味大変かもしれません。
もっとも物語の世界にはテンプレがあるので。
それを適当に当てはめれば、それで大丈夫ですけどね。
IUDのように下手にテンプレをいじくって
シナリオを主張しなければ、失敗しません。
これは結構話題になってるような気がしますけど。
IUDとラスレムは物語の構造がほぼ同じ。
どちらも現実に無い特殊な力が世界の中心になっていて。
その特殊な力自体が現実を滅ぼそうとし始めて。
最後にその特殊な力が世界から消滅する。
特殊な力=IUDの月でありラスレムのレムナント。
なによりラストシーンが完璧に同じなんですよね。
主人公が自身の死と引き換えに力を消そうとして、
それを止めようとするヒロインを親友がさらに止める。
構図まで全く同じなので、何かしらの意図を感じます。
まあIUDとの比較はおいといて。
テンプレをそのまま流用した単純な物語。
なんだけどきっちり作ってあるから粗がない。
そう言う意味では、物語に粗だらけの
ストーリー重視(笑)RPGよりは評価できますよね。
しかし本当にストーリー重視RPGってのは
RPG界に最悪の結末をもたらしたよ。
冷静に考えて、独創的で素晴らしい物語なんてのを
ゲームクリエイターが作れると思いますか?
いや中には、マルチな才能を持った
天才もいるかもしれませんけど。
普通は小説家や、漫画家にも勝てないでしょう。
向こうはプロでこっちはアマチュアなんだから。
アマチュアの支離滅裂な妄想物語ばかりが
RPGとして延々と世に出される世の中…。
まあそんな中で。
ゲームとしての本文をわきまえた物語を
作ったラスレムには、及第点はあげたいな。
・システム
こっちがこのゲームの主役。
と言うかサガは全部システム重視だよね。
毎回毎回、一からシステムを作ってるので。
他のゲームにはない面白さ
と言うのはどのサガシリーズにもある。
それを面白いと感じるかどうかは人によるけどw
ラスレムはまあ。サガシリーズの中だと、
ロマサガの次に分かりやすい戦闘じゃないかな。
とは言えストーリー重視RPGお馴染みの
テンプレ戦闘しかしたことのない層にとっては、
新しいシステムと言うだけで抵抗があるかもしれない。
これもまたストーリー重視RPGの弊害。
ラスレムの戦闘システムの不満点を挙げると。
やはり第一に言いたくなるのは、
戦闘参加人数が少なすぎると言うこと。
まあ18人参加でも、従来のRPGに比べれば
かなり多い方ではあるんだけどさw
ユニオン6 リーダー10 参加人数25までは増やしたかったな。
特にリーダーの数が少なすぎる。
兄妹&アスラム軍団のレギュラー全員を
組み込む余裕さえないんですよ。
サブで仲間が増えても入れる余地ないし…
で終わってしまうのは実に残念でした。
後は1回1回の戦闘時間長すぎ。とか
終盤のボスの行動回数が反則すぎ。とか
色々と不満点は述べられます。
しかし私はラスレムの戦闘は楽しいですし、
他に比較できるようなRPGも見当たらないので。
不満点はあっても否定はできません。
他に比較対象がないからね。
○○に比べると…と言う評価が不可能。
で、ラスレム単体では私は面白いと思ったんだから。
私は面白いとしか言えないんですよ、本当に。
後は合うか合わないかの話になってしまう。
もうひとつラスレムで特徴的なのは、
一本道なのにフリーシナリオと言う不思議な内容。
サガは最近の作品になればなるほど、
フリーシナリオを名乗ってるけど実際は一本道と言う不満が出てくるんですけど。
このゲームは一本道シナリオ。
でありながら世界をあちこち回れる。
同じことなんですけど、逆にしてみたら
凄い自由度あふれるゲームになってしまったw
多分ラスレムって、大陸の南半分は
一度も足を踏み入れずともクリアできるはず。
半分近い街とダンジョンには行く必要がない。
データやイベントの半分は、
実際にプレイされるかどうか分からない。
これは想像以上に難しい決断だったと思いますよ。
大陸半分だけでクリアされて、中身の薄いゲーム
と評価される可能性もあるわけですから。
(それをされない為の地獄門なんだろうけどw)まあその代償として自由度は最強クラスに高くなった。
かつこの自由度で一本道シナリオが引き立った。
一本道シナリオで新キャラが出てきたら、
それは後の何かしらのイベントに関わってくる。
とプレイヤーは予想してしまいます。
しかしサブイベント、それも明らかに本筋から
外れまくった街で起こるサブイベント。
ここに後々の敵や味方キャラを置いておく。
これには本当に驚きました。
普通の人はまず行かないような場所に
大量の伏線を張り巡らしておいて。
その網にかかった人だけ後でびっくりする。
これは中々新しい試みであるような気がします。
これダヴィッド主役にして、アスラム独立を目指す
完全フリーシナリオゲームにした方が面白いんじゃない?
これでアスラムのダニが1匹減ったな。とか言いてえ。
なんて私プレイ最中は思ってましたけどw
フリーシナリオではないよ。と宣言してるから
逆に自由度が引き立って面白いんですね。
何よりエンディングの美しさは
FF要素が加えられたからこそだと思います。
FF要素がサガの面白さを引き立て。
サガ要素がFFの面白さを引き立てた。
プレイ最中は水と油だろwと思ってましたけど。
プレイを終えてみると、実は意外といい組み合わせだった。
・総合
テンプレどおりに粗のない作品を作る。
これがRPGの基本です。
ブルドラやロスオデはまさに基本。
特に目新しい内容はどこにもないけれど、
基本を完璧に作り上げたと言うことで評価は高い。
ただこれだけでは進歩と言うものがありません。
基本を踏まえて。その上でオリジナリティを
加えてこそ、始めて作品と呼べるでしょう。
私がショパンをそれなりに評価しているのは。
システムは基本に忠実に分かりやすくして、
その上でストーリーにオリジナリティを詰め込んだとRPGとしては理想の構造をしていたからです。
そのオリジナリティが酷い有様だったから、
間違えても良作ゲームとは言いませんけれどw
その姿勢はRPGとして正しかったと思います。
そしてラストレムナントは。
ストーリーは基本に忠実に分かりやすくして、
その上でシステムにオリジナリティを詰め込んだショパンとは逆ですけど理想の構造。
そしてオリジナリティの部分も、
難解ではあれど不可解なものではなかった。
である以上このゲームには文句のつけようがない。
後はそれが肌に合うか合わないか。
相性の問題ですね。
私の中では現状の箱360で最高のゲームです。
・その他
アンサガ信者の私は直良絵大好き。
特にエンディングは鳥肌ですよ本当に。
ところでラスレムのBGMって誰が作ってるんだ?
私の中では久しぶりに
(FF10以来?)ゲームサントラが欲しくなりました。
戦闘の優勢・通常・劣勢BGMは全部最高です。
通常BGMで好きなのは聖域の謎テクノと
DD渓谷
(他の場所でも使われてるけど)かな。
オープニングのダン ダダン ダッダッダダンも好きだw
とか主観100%で書くのが本来の感想だよね。
基本がしっかりしていて、それでいて
各作品にそれぞれ作品独自の面白さがあり。
プレイヤーは自分の肌に合ったものを楽しむ。
そうなればRPG界も楽しくなるんだけどなぁ。
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